妊娠したばかりの時は、初めて経験することだらけで様々な不安があると思います。
辛いつわりがやっと一段落して、安定期に入りほっと一息。
それもつかの間、また新たな不安やわからないことが出てきたりします。
妊娠中期には妊娠中期の、妊娠後期には妊娠後期の、それぞれ違った心配事が出てきたりするものです。
妊娠中期に入ると、だんだんお腹が大きくなってきて赤ちゃんの ”胎動(たいどう)” が気になってくる頃です。
- 胎動ってなんだろう?
- 胎動っていつから始まるんだろう?
- 胎動ってどんな感じなんだろう?
- 胎動を感じないけど、大丈夫かな?
胎動のことを考えても、沢山の知りたいことが出てきますよね。
私も、どんな時に胎動を感じるのか知りたいです。
胎動に「いい胎動」とか「悪い胎動」とかあるのでしょうか?
胎動に注意しないといけないものってありますか?
胎動って初めてママにとって、すごく気になることですよね。
動きすぎていて心配になったり、逆に動かなくて不安になったり。
そんな様々な不安がいっぱいですよね?
でもね?不安なことばかりではありません。
胎動を感じると、「ママになったんだな~」という実感がわいてきます。
「お腹に赤ちゃんが本当にいるんだ」「お腹の中で赤ちゃんが生きているんだ」と何とも言えない幸せな気持ちにもなります。
そんな気持ちをゆったり感じながらリラックスした気持ちでお腹の赤ちゃんの成長を感じ見守っていけるよう、今回は「胎動」についてお話しします。
胎動ってなに?
胎動とは、赤ちゃん(胎児)がママのお腹の中で動くことを言います。
赤ちゃんは、妊娠8週(妊娠3ヵ月)頃からママのお腹の中でからだを動かしています。
その頃の赤ちゃんは本当に小さくて、動いていてもその動き(胎動)をママが感じることはありません。
ママが胎動を感じるようになるのは、個人差もありますがおおよそ妊娠6ヵ月頃だと言われています。
妊娠6ヵ月頃になると、赤ちゃんもだいぶ大きく成長し動きも活発になってきます。
その活発な動きがママのお腹を通じて伝わり、「胎動」として感じられるようになるのです。
胎動には、手足を動かす小さな動きや、からだ全体を動かす大きな動きなどがあります。
目や口を動かすことも胎動のひとつです。
胎動は、赤ちゃんの神経系や脳の発達・筋肉や骨の発達が順調であることを示す大切な動きです。
そっかぁ~、胎動は赤ちゃんが元気に育っている証拠でもあるんですね!!
お腹の中の赤ちゃん(胎児)は、外の世界とは違う時間の間隔、リズムで過ごしています。
短い間隔で眠ったり起きたりの活動を繰り返していると言われています。
起きているときの赤ちゃん(胎児)はとても活発です。
指しゃぶりをしたり、手や足を伸ばしてみたり、ぐるんと回転してみたりと小さいからだを沢山動かしています。
へぇ~、そんなに赤ちゃんがお腹の中で動いているなんて思っていなかった!
ママが胎動として感じるのは、ほんの一部ってことなんですね!
ママが胎動として感じられるのは大きな動きだけですが、赤ちゃんは想像以上に毎日活発に動いているのです。
妊娠後期になる頃の赤ちゃんは、20~30分おき位に活動しているんだよ。
ママのお腹(子宮)を蹴飛ばすことも多くなるね。
胎動はいつから感じるの?
赤ちゃんは妊娠8週(妊娠3ヵ月)くらいからお腹の中で動いています。
超音波検査では、妊娠8週くらいから赤ちゃんの動く様子が見られることもあります。
ですが、まだまだ小さい赤ちゃん。
例え子宮にぶつかったとしても、その動きをママに感じてもらうことはできません。
ママが実際に胎動を初めて感じる時期は、妊娠16週~22週頃と言われています。
早く感じるママでは、妊娠16週(5ヵ月に入ってすぐ)の方もいます。
中でも、妊娠19週(5ヵ月後半)頃に胎動を感じる妊婦さんが多いようです。
初産婦さん(初めて妊娠したママ)より経産婦さん(妊娠が2回目以降のママ)の方がより早く感じることが多いです。
経産婦さんは一度(以上) ”胎動” を経験しているので、小さな胎動でも「あ、これ胎動だ!」って気がつくのが早いよ。
胎動の感じ方には個人差があります。
妊婦さんの体型や骨格によっても感じ方が違います。
腹壁の厚さや羊水の量などによっても感じ方は違ってきます。
働いている妊婦さんは仕事に集中していることも多く、気づきにくいこともあるようです。
ママがご飯を食べた後は、赤ちゃんにも栄養が届いて血糖値が上がるので、動きも活発になります。
食事をした後にゆったりとした時間を作ると、胎動を感じられるチャンスが増えるかもしれません。
「そろそろ胎動を感じても・・・」と胎動を感じられない妊婦さんは、きっと不安になってしまうでしょう。
お腹の赤ちゃんが眠っていたり、赤ちゃんの背中がママのお腹側に向いていたり、赤ちゃんの状態や体の向きが変わると胎動は感じづらくなります。
「胎動がない」「いつもより胎動が少ない」と心配になることもあるかもしれませんが、しばらく様子をみてまた胎動を感じられれば問題はありません。
出産時期が近づくと、赤ちゃんは頭を骨盤の中に入れそこに落ち着くので、大きな胎動は感じにくくなります。
ママのリラックスが赤ちゃんの成長のカギ?!
お腹の赤ちゃんに酸素や栄養がたっぷりと行きわたり、ストレスも感じなければ胎動も活発になり赤ちゃんも元気に育っていきます。
赤ちゃんにとって居心地の良い、ストレスのない環境はどんな環境でしょうか?
例えば次のような場合、赤ちゃんはどう感じるでしょうか?
- 体重が増えないようにと、必要な栄養すら摂らない
- いつもイライラしている
- 寝不足気味
- 仕事や家事で疲れている
- 心配なことが多い
ふむ。どう考えても赤ちゃんにとって良い環境とは言えないですよね。
ママがイライラしていると、アドレナリンの分泌が増えてしまいます。
アドレナリンの分泌が増えると、心拍数が上がり心臓がドキドキしてきます。
ドキドキするとママの血管が収縮してしまい、赤ちゃんに流れる血液の量が減ってしまいます。
結果、赤ちゃんは十分な酸素や栄養を取り入れづらくなってしまうのです。
もちろん毎日生活しているわけですから、イライラしたり心配なことが起こったり疲れてしまったりすることもあります。
大事なことは、ママがストレスを感じるような状態を長く続けないこと!!
ママがストレスを感じると、お腹の赤ちゃんにもストレスが伝わってしまうのです。
お腹の赤ちゃんは、ママの血液から酸素や栄養をもらっています。
ママの血液中に含まれているホルモンを通して、赤ちゃんにママの機嫌が良いのか悪いのか伝わってしまうのです。
いつも…とは言いませんが、なるべくリラックスして過ごすことが赤ちゃんにとってもママにとってもいい環境になります。
お腹の赤ちゃんにとっても、妊婦さんであるママにとっても、どちらにもWin-Winな状態がストレスのないリラックスした状態。
そんな時間が増えるように心がけようね!
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初めて感じた“胎動”を記録に残そう
初めて胎動を感じた日は、母子手帳などに記録しておきましょう。
- 何時ころ、どんな風に感じたのか (お腹のどこら辺で感じた?)
- ママがどんなことをしている時に感じたのか (横になっている時?お出掛けしている時?)
- ママはどんな気持ちになったのか (嬉しかった?ビックリした?痛かった?)
妊婦健診の時に医師や助産師に胎動があったことを伝えましょう。
時系列だけを記録するのではなく、どんな風だったのかも記録しておくといいですよ。
まだ実際には出会っていないお腹の赤ちゃん。
その存在を感じさせてくれるのが「胎動」です。
神秘的で感動的な体験を体感できる瞬間でもあります。
それまで本当にお腹の中に赤ちゃんがいるのか何となく実感がなかったとしても、胎動を感じることで一気に赤ちゃんの存在と尊い命をリアルに感じることができる経験です。
胎動は赤ちゃんからのサイン。
「ママ、ここにいるよ」「こんなに元気だよ」「ママが嬉しいとボク(ワタシ)も嬉しい」「今、遊んでいるんだよ」
お腹の中からそんな風にママに向かって会話をしているのかもしれません。
一生に一度しかない大切な瞬間を、その感動をひと言でも1行でも書いておくと、時間が経ってもその時のことを鮮明に思い出すことができるはずです。
母子手帳は“ママや赤ちゃんの成長の記録”としてのツールとしてだけではなく、大切な瞬間を記録しておく有効な手帳でもあります。
日記や手帳は続けられなくて(←これ、ワタシ)とっておけなくても、母子手帳はずーっと保管してあるからね。
私の場合は、息子や娘が親になるとき(もしくは独立するとき)にそれぞれに手渡そうと思っているよ。
初めて胎動を感じた日の記憶をしっかり記録して、いつかこの子に話して聞かせてあげられるといいなぁ~。
胎動で気をつけなくてはならないことは?
胎動は、お腹の赤ちゃんの元気をダイレクトに感じられるものなので、力強いと嬉しくなってしまいます。
そんな胎動ですが、気をつけなければならないこともあります。
胎動は赤ちゃんがママに直接送ってくるメッセージです。
日々動くお腹に注意を向けて、赤ちゃんからのサインをきちんと受け止めてあげて下さい。
あまり胎動がなくても、激しく動き回っていても、その動きがお腹の赤ちゃん(胎児)にとっていつも通りの動きなのであれば、特に心配することはありません。
でも、昨日までの様子とは異なるようであれば注意してみて下さい。
前日までは活発に動いていたのに、今日は全く動かない・感じられないという時です。
もしかしたら何かの理由で赤ちゃんに十分な酸素が供給されていない可能性もあります。
赤ちゃんに何かある場合と、たまたまママが赤ちゃんの胎動に気づかなかっただけということもあるので、どうしても心配な時は受診する前に病院に電話してみるのがいいかもしれません。
「今日は動かない日」だったり、「赤ちゃんが胎動を感じづらい位置にいた」「ママは気づかなかったけど実は元気に動いていた」ってこともあるから、赤ちゃんからのSOSなのかどうかを判断するのは少し難しいよね。
これは初産婦さんであっても経産婦さんであっても、自分で判断するのは難しい分野ですので、普段から定期健診などで医師や助産師さんとコミュニケーションをとって、赤ちゃんの動き(胎動)について様々なことを聞いておくのも安心材料のひとつになります。
出産が近づくと赤ちゃんの頭が下がってき骨盤の中に入るようになるので、その時期はこれまでのような胎動は感じにくくなってきます。
もし、胎動で何か違和感を覚えたら次のことを考えてみて下さい。
- 自分の妊娠はどの週数なのか
- いつもと違うことをしたのか、していないのか
- 昨日(今まで)とは何がどんな風に違うと感じるのか
これらをメモに書くことも有効です。
もし病院に電話をして受診した方がよいかどうかを聞く場合にも、そのメモを元に話しをすることで焦らずに伝えられ、判断してもらうのに役立ちます。
「あれ?変だな」「いつもと違うかも」と思ったら、あわてず一旦冷静になって自分の状態を考えてみることも大事だよ!
胎動の疑問 Q&A
胎動を感じなくても不安になってしまうけれど、胎動がありすぎても心配になってしまいますよね。
妊婦さんが感じる胎動の不安や疑問について考えてみましょう。
Q. 赤ちゃんの胎動が激しすぎて痛いのですが、大丈夫でしょうか?流産したり、破水したりしないか心配です。
A. 妊娠中は心配事がたくさん出てきたりしますよね。
胎動がないのも心配になるけど、激しすぎても「大丈夫なんだろうか?」と不安になるのではないでしょうか。
どんなに激しく動いても、破水させてしまうなんてことはありません。
赤ちゃんが元気すぎて流産してしまうこともないでしょう。
1つ注意してもらいたいことは、出産間近(臨月)になった時点で逆子が直らない場合です。
逆子で赤ちゃんの足が子宮口の近くにある場合は、出産に向けてやわらかくなった子宮口を刺激することがあるかもしれません。
万が一、逆子のままで破水してしまうと、赤ちゃんの体より先にへその緒が出てしまい、赤ちゃんへ酸素を送ることができなくなってしまい危険が伴います。
逆子のままで破水した場合は、救急車を呼ぶなりしてすぐに病院に向かいましょう。
Q. どんな時、赤ちゃんの胎動がわかりやすいですか?
A. 胎動の感じ方は人それぞれですが、中でも妊婦さんが胎動を感じやすいときがあります。
ママが湯船につかってリラックスしていると、お腹がポコッポコと急に動き出すことがあります。
時にはグーッと押される間隔がして、その部分を触ると赤ちゃんの足の裏の形がはっきりわかることもあります。
布団に入ってリラックスした状態にあると、胎動を感じやすいようです。
眠りにつこうとするときに限って、赤ちゃんが激しく動いて眠れなくなってしまうなんて時も。
どちらも、ママが「ゆったりとした気持ち」で「リラックスしている」というのが共通点ですね。
胎動を感じるのに、早いママもいれば遅いママもいます。
感じる時期も瞬間も一人ひとり違うので、胎動が感じられなくてもあまり心配しないことが大事です。
妊娠16週~22週の間と感じる時期には幅があるので、焦らないで下さいね。
5ヵ月に入ってすぐに感じるママもいれば、6ヵ月後半に感じるママもいます。
いずれは感じることのできる初めての胎動の瞬間を、楽しみに待ちましょう。
何より大切なのは、ママが心も体もリラックスすること!
ゆったりとした気持ちの時に、きっとお腹の赤ちゃんとタイミングが合う時がやってくるよ。
そうそう!妊娠って自分の体がどんどん変化していって、体調も日に日に変わっていく。本当に戸惑うことばっかり!
お腹の中に赤ちゃんがいて、その赤ちゃんもどんどんも大きくなっていく。
全てが未知の世界って感じだよね。